EVを安全で効果的に急速充電するための熱管理

EVを安全で効果的に急速充電するための熱管理

BEV(バッテリー式電動自動車)への関心は高まっています。しかし、継続的な課題は、路上で急速充電スタンドが利用できるかどうかです。充電時間を短縮するためには、電力を上げる必要があります。その結果、熱が大幅に上昇します。この熱を効率よく放熱し急速充電を可能にするためには、液冷による制御された熱管理が必要です。

ほとんどの場合、電子機器に水は厳禁ですが、電気システムの出力や回路密度を高めるためには、より近代的で効果的な放熱方法が求められています。

今日、電気自動車 (EV) の急速充電の能力に関しては主に二つの課題があります。一つ目は、路上で利用できる充電スタンドの普及問題。ほとんどの場合、EVは自宅や職場で充電されていますが、それ以外の場所で急速充電スタンドを見つけるのははるかに困難です。二つ目の課題は、充電速度です。

一般的な22kWのAC充電器では、120分の充電で200kmの走行が可能になります (Automotive Power の記事参照)。 走行距離200kmの充電時間をわずか16分に短縮するには、150kWのDC充電ステーションが必要です。 米国エネルギー省の報告書 によれば、10分間の急速充電中に温度が270℃以上に上昇する可能性があるため、このレベルの出力の場合、また、過熱を避けるためには、効果的で改善された熱管理が必要だということです。

液冷により充電時間が短縮

従来、空冷が好まれてきましたが、このような急速な発展に伴い、空冷では充電速度が遅い事から液冷が最も効果的であることが分かってきました。同じ体積の空気と比べ、水の比熱は3,500倍、熱源からの放熱の効率は10倍になります。さらに、液冷の場合、事前に充填されたシステムを使用することが可能です。それによりメンテナンス作業が容易になり、必要な交換作業の迅速化、正しい初期設定、迅速なアップグレードが可能となります。

液冷は、熱電池、車両用インバーターやeモーター充電ケーブル、充電ステーションのパワーエレクトロニクス等、多くの応用分野で活用されています。

クイック・コネクト カップリングは液冷システムの重要なコンポーネント

稼働時間と信頼性が成功のカギとなる分野では、高品質なコンポ―ネントを活用することが非常に重要です。過熱と同様に心配されるのは、万一事故が起きた際に電子システム内で起こる液漏れです。液冷システムの要であるクイック・コネクト カップリングは、大流量・低圧力損失で長期的な信頼性を確保するよう設計されており、このようなリスクを最小限に抑えます。

セインのウルトラフローは、フラット・フェースデザインのフルード用製品で、大流量、低圧力損失、漏れのない接続を特長としています。ウルトラフローのようなノン・ドリップ カップリングを使用することで、接続と取り外しをクリーンに行うことができ、その結果ハードウェアの寿命が延び、ランニングコストも低く抑えることができます。

 
 

執筆者:

Mats Ahnheim
フルード製品 マネージャー


 

ご存知でしたか…?

  • 中国以外の都市で、人口500万人のノルウェーのオスロが一人当たりのEVインフラ及びEV所有率が最も高いということをご存知でしたか?国内には約23万台の電気自動車があるそうです。
  • レベル1:120Vでの充電所用時間は6~10時間、レベル2:204~240Vでの充電所用時間は1~3時間、DC急速充電:480Vでの充電所用時間はたったの30分だそうです。

出展: https://cities-today.com/fast-facts-electric-vehicle-charging/

クイック・コネクトカップリング:
熱管理システムの重要なコンポーネント

 

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