PON Equipment 社が世界最大のバッテリー式ショベルを製造 - セイン ウルトラフローを搭載

掘削機のイメージ画像

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PON Equipment 社はキャタピラー社製品のノルウェーにおける販売代理店で、現在、12トンと25トンの重量級バッテリー式ショベルを世界市場に投入しています。この出力レベルでは、バッテリーに接続された効率的な液冷システムが必要です。セインのウルトラフロー クイック・カップリングは、液冷システムの脱着やメンテナンスを容易にするだけでなく、作動中の漏れがありません。

 

ノルウェーでは、フェリーから自動車、そして大型建設機械に至るまで、電動化の長い道のりを歩んできました。Pon Holding に属しキャタピラー社の代理店であるノルウェー法人Pon Equipment社は、第3世代のバッテリー式ショベルに投資し、12トンと25トンのディーゼルショベルを完全に電動化するプロジェクトを世界に先駆けて発表しました。

 

ゼロエミッションを目指して  

ショベルカーの名前であるZ-lineは、ゼロライン - ゼロエミッション・マシンを意味しています。建機からの排出量を削減し、気候変動目標の達成に貢献しようという試みです。

Pon Equipment 社のエンジニアリングマネージャーであるJon Einar Holum氏は、「建設業界は、ノルウェーにおける二酸化炭素排出量の30%を占めています」と語り、こう続けます。

「このことを念頭に置いて、都市型建機のアイデアが生まれました。」


Photo: Pon Equipment AS

 

ディーゼルエンジンと同等の性能

電動化された建設機械は市場にありますが、このサイズのものではありません。12トン及び25トンショベルのパワートレインが完全に電動化されたのは初めてで、Ponはこの分野のパイオニアです。

「これは、Ponが世界で初めて市場に発表したオールラウンド・マシンです」とHolum氏は言います。  

ショベルの外観はディーゼルエンジンバージョンと似ていますが、中身は違います。Pon社はCAT社から、標準的なディーゼルエンジンを搭載していないマシンを購入し、代わりに、大型の電気モーターを組み入れ、ディーゼルエンジンと同等の性能を持たせています。

 

適切に開発されたクイック・カップリング付き熱管理が必要

エレクトリック・エンジン(電動モーターユニット)、バッテリーパック、冷却システムなどのパワートレインシステムの統合は、CAT社のサポートのもと、すべてPon社が開発・テストを行っています。バッテリーパックはNorthvolt社から供給を受け、300kWh、重量約3.4トンの酷使に耐えるバッテリーです。フル充電で約5〜7時間の作業が可能で、1時間の充電で1時間の作業ができます。急速充電では、2時間で満充電になります。出力が上がった時の熱を逃がすためには、適切に設計された質の高い熱管理ソリューションが必要です。

Pon社が構築した液冷システムは、セイン ウルトラフローという大流量対応のクイック・カップリングでNorthvolt社のバッテリーに接続されています。  

「セイン ウルトラフローは、カップリングの接続が容易で、軽量であり、漏れがないので液冷システムの着脱に非常に有効です。」とHolum氏は言います。

セイン ウルトラフローならば、バッテリーの寿命が尽きた時にも、迅速、安全かつ簡単に新しいバッテリーへ交換することができます。

 

Pon Equipment AS

本社: Skedsmokorset, Norway
創立: 1930
従業員数: 13,000 (PON Holding)
産業分野: 建設業
取扱い製品:  0,9 トンから 256 トンまでのCAT 建機
マーケット: グローバル
ウェブサイト: Pon Equipment | About us (pon-cat.com)

 

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